パニック状態になりつつ、抗がん剤が点滴される。
抗がん剤のパンフレットには、抗がん剤にはアルコールが含まれていて、アルコールに弱い人は、酔うと書いてありました。
私の母方の祖父はアルコール依存症で、父方の祖母の家系は酒豪なのですが、悲しいことにわたしは酒にめっぽう弱いのです。
点滴が始まり10分が立ち、そろそろ顔が赤くなる頃、抗がん剤が終わるころには頭われそうになるぐらい、頭がいたくなるんじゃないの
今日の夜は、吐き気との戦いだ。どうしよう
と妄想が独り歩きしだす
看護師さんに「顔赤くなってません」と聞くと
「全然、なんともないですよ。」と一言。
その後、待てど暮らせど、異変は起こらず。
そうこうしている間に、乳腺部長の先生が様子を見に来られた。
部長先生は
「もし、かこさんが70歳とか80歳のご高齢の女性だったら抗がん剤を勧めませんでした。かこさんには30年後40年後の人生がありますから、抗がん剤頑張ってやりましょう」
と言いました。
(うん。すっごく今、頑張ってるよ。テンション上がりまくりだよ)
とは言えず、低姿勢でお礼をいっておきました。
担当看護師さんが、和歌山出身で、就職を機に大阪に出てきた話や、看護師になって5年目で、一人暮らしをしているけれど、、洗濯物をたたむのが面倒くさいくて、許されるならベランダの物干しをクローゼット代わりにしたいよ。いや、なりつつあるよ。
なんていう、身の上話を聞きながら、あっという間に1回目抗がん剤治療は終わってしまった。
抗がん剤治療の後、腫瘍内科へ今後の抗がん剤治療の説明を受けるために行きました。
その時、初めての車イスに乗りました。
十分歩けたのですが、なんか乗ってみたかったので
抗がん剤の後だから、ちょっとぐらいわがまま言ってもいいかなみたいな
でも、車イスって案外と揺れるんですね。
気持ち悪くなっちゃいました。車イスなかなか、危険な乗り物です
説明も終わり、母は家に帰って行きました。
夕食の時間がやってきて、ご飯を食べました。
私が行っている病院では、化学療法を受けた患者さんには、デザートがでます。
プリンとかゼリーとかです。
手術の時とても、羨ましく思ったものです。
(あ~私も食べたい)
そんなに食べたけりゃ、買って食べればいいだけなのに
そんなわけで、デザートを食べて、昼間のパニック状態からは完全に脱出できました
夜になり、研修医の先生がやって来ました。
今度は、抗がん剤の副作用のおさらいです。
初めは、抗がん剤に体がびっくりして、下痢になること、それが段々と便秘になること。
脱毛、味覚障害、爪の変形、末端神経の痺れ、関節痛等々。
骨髄抑制のため、免疫力が低下するので、抗がん剤治療中はマスク、手洗いをすること。
脱毛はあるけれど、必ず生えてくるので、心配しないで。
と何度も言われました。
そんなこんなで、入院一日目は終了。
夜9時には就寝しました