カナダ ナイヤガラの滝のすぐそばに セントキャサリンズという小さな町があります。
私の従姉が住んでいる縁で1年半ほど、私も住んでいました。
その町で、訳あって引っ越しを2回ほどして二つ目のホームステイ先で一緒に暮らしたのが、この仔。
ドリフター君 ♂ 年齢不詳
ずいぶん前に、動物の言葉が分かるという女性がテレビに出ていて、
どんな子でも、自分の仕事をもって生きてると言っていました。
テレビの中のある猫はある日を境に、全く元気がなくなってしまい、飼い主さんがテレビ局を通じてその女性に依頼したとか。
その猫が、女性に語るに毎日近所にある老人ホームに通い、入所者に愛想を振りまき、生きる楽しみを与えるのがその猫の、仕事であり使命だったのだと。
その老人ホームが、どこかに移転してしまいその猫は、仕事を失い悲しくてふさぎ込んでいるー
そういう番組でした。
ドリフター君は、私がそのホストファミリーにお世話になる約10年前に家の前の藪から這い出てきたところを、今の飼い主さんにひらわれました。
ずるずると、藪から這い出てきた漂流者だから”Drifter”と名付けられます。
このドリフター君、どういうわけか対面初日から私に懐き、なんだかんだ、世話を焼いてくることになります。
毎日のように、食事前になると私の部屋にやってきては
「にゃ~にゃ~」
と鳴き、
その後に決まってダイニングから
「食事よ~~」とホストマザーと声がかかります。
部屋で、宿題に追われていると、終わるまでずっと机の傍で座って待っていたり。。。
とても、面白い猫でした。
ある日、ルームメイトと話をしていると、ドリフター君の話になり
「あの猫、賢いですよ。私の目覚ましの時間を知っていて毎朝アラームがなる少し前に、私の部屋のをノックして起こしに来ます。」
「でも、学校が休みの日曜日は起こしに来ないし、とても不思議」
なんだとか。
ちなみに、私はドリフター君に起こしてもらったことはありません。
ルームメイトの授業は朝8時からと早く、家を7時頃でないと間に合わず、私はそれよりも1時間遅く、出ればよかったんです。
ドリフター君そこらへんの事情を分かってたとすれば、すごいなって思います。
たまたま偶然だろうとは思いますが。
ドリフター君の中では、
「こっちの子には食事の時間を教える。そんで、あっちの子は学校がある時は起こしてアゲル」
ということになっていたのかもしれません。
ルームメイトの中にもう一人チャイニーズのボブって子がいたんですけど、ドリフター君はボブには何もしなかった模様。
どうしてなんでしょうかね
よく分からないんですが、ボブはよく
「僕は猫はあんまり好きじゃない。恐いんだ」
って言ってましたけど。
私が、ドリフター君の元を去ってずいぶんになります。
ドリフター君どうしてるかな。。。
今も、ルームメイトのお世話をしてくれているといいんだけれど