
ノラ猫の寿命はせいぜい、5年程度だと何かの本に書いてありました。
猫エイズなる病気があり、だいたい感染すると4~5年程で発病して、死んでしまうらしいです。
あと、猫白血病にも、ウイルス感染することがあるようです。
昔は、猫と言えば放し飼い、家と外を行ったり来たりでしたが、そう言う訳で、今は完全室内飼いというのが、当たり前のようです。
外の世界は猫にとって、危険がいっぱいなんですね。
生粋のノラ猫のくろにゃんも、7歳ぐらいまでは元気いっぱいで、恋の季節になると、ガールハントに精を出し、その度に振られっぱなしだったりしました。
「くろにゃん、昨日いっぱい鳴いていたけど、振られたんか?」
「・・・・」
というような、会話もしました。
7歳を過ぎたころから、徐々に猫同士の喧嘩の後のケガが治りにくくなったり、急に皮膚病に罹り全身の毛が脱毛してしまい、つるっぱげになるようになりました。
ケガをしていても、軒の上には、やって来るのですが、全身の毛が抜けてしまうと、家には来づらいのか、軒の上には毛が生えるまで来ませんでした
ただ、親友のトミーの所には、トミーが鳴いて、くろにゃんが来るまで待っているので、毎日欠かさず行っていたようです。
くろにゃんの、安否はトミーのママから聞くことが多くなりました。
くろにゃんの体調の良し悪しに波があり、段々と痩せていきました。
本当にかわいそうでした。
忘れもしない、9月30日に久しぶりにくろにゃんが姿を見せました。
その時は、とても元気そうでした。
路地にちょこんと座り、エサを催促していました。
いつもは、竹輪をやると帰るのですが、なかなか帰りません。
ずっと、何か待っているようでした。
そうこうしている間に弟が帰って来て、くろにゃんのために買ったささ身のホタテ貝柱風味の猫缶をあげたら、本当に美味しそうにたべました。
そして、ゆっくりと堂々とした足取りでねぐらに帰って行き来ました。
生きている、くろにゃんを見たのは、その日が最後でした。
その日から、くろにゃんは姿を見せなくなりました。
トミーの家の裏に、駐車場があり其処が、くろにゃんのお気に入りの場所でした。
そこにいれば、日光浴もできるし、仲良しのトミーが家の中から鳴いて、くろにゃんを呼べば何時でもトミーとも会えることが出来ます。
心配になって、その駐車場にくろにゃんを探しに行きました。
そうすると、いつも日向ぼっこしている場所で、くろにゃんは息絶えていました。10月3日のことです。
その日の朝、トミーは毎朝の日課で、鳴いてくろにゃんをを呼んでいたそうです。
きっと、トミーに会いに行く途中で息絶えてしまったのでしょう。
トミーのママと私と弟で、くろにゃんを段ボール箱に入れ、くろにゃんの好きだった鰹節、ビーフジャーキーを入れてあげて、くろにゃんは、旅立って行きました。




うちの母はイヌ派です。
嫌いな動物はと言われると「猫」と答えます。
くろにゃんが旅立つ1年ほど前に母の姉が亡くなりました。
いわゆる、突然死だったのですが、そんな母でさえ
「実の姉を亡くした時より、クロちゃんが死んでしまったことのほうがショック。悲しいわ。こんな気持ち初めてやわ。」
と言って、いろんなお友達にメールでくろにゃんの死を知らせていた。
動物って不思議ですね
暫くは、くろにゃんの死を受け止められず、くろにゃんがいた路地や、駐車場をぼんやりと見つめる事が多かったです。
今でも山崎まさよしのOne more time, One more chanceを聞くと、くろにゃんを思い出します。
いい歌ですよね。
私と弟にとってはくろにゃんの歌ってことになっていますが