こんばんは、かこでございます。
昔は法律事務で秘書として働いていました。
これは、最初に秘書として働いていた事務所で
“弁護士のトトロン先生”に就いて働いていた時
のお話です。
ある日、トトロン先生から呼ばれと
「ある宗教法人が解散したいと言っているので、
ファイルを作ってくれる。」
と言われました。
とある宗教法人とは、いわゆる神道系新興宗教
でした。
高齢女性が管長という役職についてはいるもの
の宗教といっても、段々と信者さんもいなくなり
仲間内でやってる同好会のようなものになって
きているので、宗教法人としては解散してしまおう
というものでした。
宗教法人を解散することとなれば、宗教法人が所
有している、固定資産などはすべて処分して、届け
出ることになります。
この神道系の新興宗教、以前は手広く活動されて
いたようで、固定資産は多かったように思います。
ある日、私は有給休暇をとりました。
有給休暇が終わり、事務所に向かい事務所が入る
ビルの前で、トトロン先生の後ろ姿をみて声を掛け
て先生の顔を見た瞬間、声を失いました。
顔半分、お岩さん状態

(画像お借りしました)
もう、かける言葉も見つかりません。
トトロン先生は、基本的に自分の失敗談とか、分
の悪いことは言いませんし、聞かれるのも嫌がり
ます。
完全無欠でなければ、いけないのです。
ですので、不自然だと思われるかもしれませんが、
顔の腫れには一切触れませんでした。
ここから先は、同僚たちから聞き出した内容です。
ある日、トトロン先生が新興宗教が所有している、
土地を処分するため、不動産鑑定士さんや銀行員
たちを引き連れて、土地を見に行きました。
私が、有給休暇をとった日です。
さて、何が起こったのでしょうか。
教団関係者が土地について、ご一行に説明をしていた
そうです。
その時、一匹のミツバチ現れて、ご一行に近づきまし
た。
そして何と言うことでしょう、トトロン先生の目の上めがけ
て刺しました。
そして、トトロン先生はお岩さんになってしまいました。
その場所には背格好がほぼ同じような、似たようなスーツ
を着た男性がいて、ミツバチがトトロン先生を刺したのかは
不明です。
その後、暫くたってもその宗教法人が解散する手続きは一
向に進む気配はなく、とある日トトロン先生と飲みに行く機会
がありました。
その時に、その宗教法人のことを聞きました。
すると、トトロン先生は,
「あっあれねぇ~管長のお婆さんがねぇ~やっぱり、もうちょ
っと頑張ってみるって」
「なんだかさぁ~神様っていうのと送受信できるような人の
いうことは、難しいというか、理解できないことを言うんだよね
ぇ~ 結局最後の最後まで、何言ってるのか分かんなかったよ」
そして、一枚の普通のコタツでチャンチャンコを着てくつろいで
いるおばあちゃんの写真を見せながら
「実はさぁ~おばあさんは、娘に後を継いでほしいんだけど、娘
が嫌だっていうんだってさぁ~」
「それでさぁ、僕に『あんた、一人もんか?』聞いてくるわけ。」
「家庭もちだって言うと、『アンタ、筋がよさそうだから、うちの娘と
結婚して私の後を継いでもらおうと思ったのに断念や』っておばあ
さんいってたよ」
家族も、仕事も捨てて、新興宗教の教主になるお釈迦様のようなト
トロン先生も見てみたいような気もしたが、結局今でも、町ベンをし
ている。
秘書さんの間では、新興宗教といえども、やはり“神様”という存在
がいて、ミツバチを使ってトトロン先生を襲って、教団の解散を防い
だのかも論は暫くの間、密かに主流を占めてました。
触らぬ神に祟りなしです。
ところで、私も子どものころ蜂に刺されました。
ある夏の日のこと。
屋上にハチの巣があり、洗濯物を干そうと思い、屋上に上が
ってすぐの出来事。
夏だったのでぶかぶかのTシャツを着ていたら、Tシャツの中に
ハチが入り、よりによって右胸の乳首を刺されました。
飛び上がるほど、痛かったです。
神様も怖いけど、私にとって蜂はもっと怖い存在です。
ハチに刺されたこと、ある?